弱形(weak forms)の重要性についてのビデオは以前もご紹介しましたが、今回は、特にリスニングに役立つ内容です。
canとcan’tの聞き分けに自信がない方は、必見。それ以外にもリスニングや発音に役立つ情報盛り沢山です。
イントロダクション:ビデオを見る前に
ネイティヴは自分の言葉は音を耳で聞いて覚え、文字はあとで習います。このため、文字を習う前に覚えた基本的な単語はスペリングが同じで発音が違っても、言い間違えたり聞き間違えたりしません。
逆に、ネイティヴでない人は先に文字で覚えている場合が多いので、文字にごまかされてしまい、発音やリスニングで混乱しがちです。
例えば・・・
haveという単語、動詞の「持っている」の発音は/hæv/です。ところが、「I should have done that」のように助動詞的に使われるものは/əv/で発音されることが多く、前置詞のofと全く同じ発音です。
このため、英語を耳で覚えたネイティヴは、子供の頃、「I should have」を「I should of」と書いてしまう子も多いそうで、それくらい発音が同じということがわかります。
実際、FacebookやTwitterを読んでいると、大人でも助動詞的な「have」を「of」と書いているの見かけることがあります。フォーマルな文章なら意識していても、口語的にサラッと書いているとつい間違えてしまうことがあるのでしょうね。
ノンネイティヴの場合、文字(目)で覚えた英語の影響がつよいため、スペリングに影響され、動詞の「have」も助動詞の「have」も同じ/hæv/と発音してしまいがちです。
それでも通じる場合がほとんどですが、weak formsの発音を知らない方は、リスニングの時に聞き逃してしまう場合が多いのは確かです。
また、始めに書いたように、canなのかcan’tなのかを聞き分けられないという声もよく耳にします。このビデオで
ビデオについて
ここでご紹介するビデオでは、スペリングが同じでも意味も発音も違う(weak formがあるかないかの違い)単語と、weak formsを使わないとスペリングも意味も違う別の単語と同じ発音になってしまうものが紹介されています。
レッスン中にもお話していることがほとんどですが、ビデオ+音声の例が非常にわかりやすいのと、ネイティヴにとってweak formsがいかに自然で重要なのかをネイティヴ(そして音声学の専門家)の視点から説明してくれていて、参考になること(ほぼ)間違いなしです。
ビデオの内容リスト
ビデオは、オバマ前大統領のスピーチ内の、「children can flourish」なのか「children can’t flourish」なのか?の疑問で始まります(答えは最後の方に出てきます)。
発音例はイギリス英語、アメリカ英語の両方をカバーしていて、実際にネイティヴが喋っているもののビデオと、その部分のスローモーション(発音記号付き)が見れて(聞けて)、とても参考になると思いますので、ぜひご覧ください。以下のリストの、赤い部分が発音例のセクションです。
参考までに、ビデオの内容をリストにしました:
0:07 イントロ:weak formsについて
1:40 homographs(スペリングが同じで意味が違う単語)、thatについて
2:51 that (助動詞)とthat(主語=指示詞)が連続している発音例。
3.24 have(一般動詞)とhave(助動詞)について
「eBay has used trucks」 は、hasが一般動詞の場合と助動詞(weak form)の場合では意味どう違うかなど
4:27 have(助動詞)とhad(一般動詞)が連続している発音例
4:54 there(指示詞)とthere(存在を表す)について
5:22 thereの発音例
6:00 two/tooと to、 fourとforについて
7:09 「to two」の発音例
7:31 「for four」の発音例
7:53 ここまでのまとめ+どういう場合にweak formsを使わないかについて
(合間に発音例あり)
9:31 offとonはweak formsがない(合間に発音例あり)
10:59 negative(not, nothing, isn’t, weren’tなど)は強く発音する
11:36 I was thereとI wasn’t thereの発音の違い
12:36 wasとwasn’tの発音例
12:59 その他のpositive, negativeの発音比較
13:36 canとcan’tについて(イントロ)と、ネイティヴはいつcannotを使うかについて
(合間に発音例あり)
14:33 can’tの/t/をグロッタル・ストップで発音する場合と無視する場合の発音例
14:56 can’tの発音の違い:イギリスやオーストラリアなどと、アメリカの違い
15:24 アメリカ英語のcan’tの発音例(次が母音でも/t/を発音しない例)
15:38 canとcan’tの発音の違い(=聞こえ方の違い)
16:00 canとcan’tの発音例
16:15 アメリカ英語で/kæn/と強く発音される場合は否定のcan’tの場合が一般的
16:31 始めに出てきたオバマ前大統領のビデオ
/kæn/と発音しているということは、can’tと言っている
16:40 とてもゆっくり喋っている時でも、canはweak formで発音する+その発音例(16:46)
16:58 canは信じられないくらい弱くて聞こえにくいが、この微妙な音(ノイズ)が主語と動詞の間に聞こえたら、ネイティヴはcanと認識する+その発音例(17:10)
17:23 canが消えてしまうこともある+その発音例
イギリス英語の発音とリスニング力アップに特化したレッスンが好評。
Zoomレッスンなので、世界中どこからでも受講可能です。
興味がある方はお気軽にお問い合わせ下さい。
Comments