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英和辞典は一時しのぎ:Advanced Learner’s Dictionaryのすすめ

みなさんは、どんな時にどんな辞書を使っていますか?


ウェブやアプリでいろいろな種類が出回っていてますが、ウェブ・アプリ・昔ながらの紙の辞書にかかわらず、次のように使い分けることをおすすめします:



 

メインに使う辞書: 英英辞典(Advanced Learner’s Dictionary)

補助的に使う辞書: 英和辞典

使わない辞書: 英英辞典(ネイティヴ用)

 

最初に、同じ英英辞典でもネイティヴ用は使わない理由、次に、Advanced Learner's Dictionaryと英和辞典の使い分けについてお話します。Advanced Learner's Dictionary(ウェブ)4種類のリンクも載せいます。


ネイティヴが使う英英辞書は使わない

 

ネイティヴが使う辞書は:

  • 一般的に使われる意味が先に載っていない場合が多い

  • 説明文に使われている単語が難しめ

  • 発音記号の表記や例文がない場合がほとんど

 

辞書の説明文の例:

 

Oxford English Dictionaryネイティヴ用(Web)で’exhausted’をひくと、1つ目に載っているのは: ‘To drain (a person, kingdom, etc.) of strength or resources, or (a soil) of nutritive ingredients; hence, to weary out, enfeeble extremely.’ が1つ目、次に ‘Of persons or living things: Having one’s strength, energy, etc. used up; tired out’とあります。

 

このように、ネイティヴ用は説明も難しめで意味がわかりにくく、発音記号や例文がない場合も多いので、私達ノンネイティブにはほとんど役に立ちません。

 

同じOxfordでもOxford Advanced Learner’s Dictionaryには、1つ目 ‘very tired’、2つ目は ‘completely used of finished’とあり、一般的な意味が先にある上、説明もわかりやすく、それぞれの意味に例文もついています。


Advanced Learner’s Dictionaryと英和辞典

 

英和辞典は一時しのぎ

 

短い日本語で書いてあるので、意味がわからない単語を引いて素早く理解するには便利ですが、将来的にはあまり役立ちません。その理由は:

 

  • 英語を日本語に訳したり、日本語を英語に訳して作文するクセが抜けにくい

  • 意味がわかっても、自分では使えない場合が多い

 

2番目の「自分では使えない」理由の例をあげると:

 

  1. 説明に使われている単語が硬い場合が多く、日常会話では使わなさそうな印象が残るので会話中に思い浮かばない。


  2. 「日本語に訳したら、これかこれ」という単語や表現を並べている為、そのうちの一つの意味を覚えてしまいがちなので、応用して使えないことが多々ある。


    例えば、’used to’を「以前〜していた」と覚えている場合、「前はりんごが好きだった(今は好きじゃない)」と言いたい時に ’I used to like apples.’にたどり着かないかもしれない。


  3. (…が、Aによって)などのように、カッコ内の説明がよくわからない場合がある。

 

このように、英和辞典は急ぎの書類や手紙などを読んで、短時間で理解し対応しなければいけない場合などの一時しのぎ用には良いかもしれませんが、英語の習得にはあまり向いていません。

 

もちろん、仕事などで使う「専門用語」的な単語は、「この英語は日本語ではこういう」と知っておく必要があったり、病名などは日本語で知っておいた方がいい場合もあります。また、英語の説明では全く意味がわからない場合、補助的に英和辞典を使うという手もありますので、和英辞典は補助的に使っていただければと思います。

 

Advanced Learner’s Dictionaryのすすめ

 

全て英語なので、はじめはとっつきにくいかもしれませんが、慣れると意味もすっと入ってきますし、英語を使いこなしたい場合など、長い目でみると断然おすすめです。

 

その理由:

 

  • 日本語で考えないですむ


    英英を使って意味がわかった時、日本語ではこれかな?と思わないことが前提です。


  • 説明文から英語を学べる


    正しい英語に触れる機会を増やす事で英語が上達しますし、例えば、’elephant’という単語が思い出せない場合、「a very large grey animal with a long nose」のように説明できる力をつけるのにも役たちます。単語力も重要ですが、ネイティヴほどの単語力がないノンネイティブには、説明力がとても大切です。


  • 正しく自然な英語に触れられる


    説明文だけではなく、例文もネイティヴが使う自然な英語なので、「こういう言い方をするんだぁ」のような発見があるかも! 

 

Advanced Learner’s Dictionaryで意味がわからない場合、すぐに和英に頼らず、別の Learner’s Dictionaryをいくつか試してみて下さい。説明文が少し違うだけでも、分かりやすい場合もあるからです。

 

Advanced Learner's Dictionary(オンライン)のリンク

 

ここでご紹介する辞書は全てPhrasal verbs (come up withなど)やイディオム(call it a dayなど)も検索できます。

 

発音記号は、イギリス英語で、アメリカ英語の発音がイギリスと違う場合は$マークやUSと書いたあとにアメリカ発音があります。Cambridge以外はアメリカ英語の発音記号も載っていますが、Cambridgeはアメリカは音声のみです。

 


Advanced Learner’s Dictionaryとは書いていませんが、内容はLearner’s 用です。

私は、この辞書のアプリ(Mac, iPhone, iPad用)を愛用しています。


上記にも書きましたが、発音記号はイギリス英語のみです。イギリスとアメリカで発音が違う場合、USの音声マークで音声は聞けますが発音記号は書いていません。

 

Advanced Learner’s Dictionaryとは書いていませんが、内容はLearner’s 用です。

 

辞書を使う頻度

 

英語上達の為に、本などの英語の文章を読む場合、知らない単語が出てきてもその都度辞書で調べません。どうしても気になる場合は、メモって後でまとめて調べます。

 

この場合、英和・Learner’s Dictionaryにかかわらず、すぐに調べるのは一時しのぎだからです。意味がわかると、その時はスッキリするかもしれませんが、一度調べるだけでは覚えられない場合がほとんどなので、次に同じ単語が出てきても、また意味を調べることになり時間の無駄ですし、その単語を自分で使うこともできません。

 

一般的によく使われたり、自分に関係がある(仕事・趣味などに関係がある)単語なら、英語を読んだり聞いたりしていれば、何度も出くわすはずなので、「あ、この単語前にも見たこと(または聞いたこと)がある」ということが出てきます。その時に(スペリングや音を覚えてから)意味を調べます。

 

見たり聞いたりして認識できるくらい、その単語に出くわしたのであれば、今後も出くわす可能性が高いので、意味も覚えるようにします。そして、聞いたことがあると認識できる単語の方が意味も覚えやすいはずです。

 




 


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